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河崎医院たより「あけび」2021年 3月 137号 特集『痛風だけではない全身疾患の高尿酸血症 / プリン体って? 』

早春の3月です。最近は温暖化で桜だよりも3月末には聞かれるようになってきました。今回のあけびは「痛風だけではない全身疾患の高尿酸血症」をお届けします。

■ 痛風だけではない全身疾患の高尿酸血症。

痛風だけではない全身疾患の高尿酸血症。

痛風の原因である高尿酸血症は、食の欧米化に伴い増加し、日本では約1000万人以上がかかっているといわれる生活習慣病です。圧倒的に男性が多く、男性5人に1人が罹患し、女性も閉経後には増加してきます。尿酸は細胞が生まれ変わる過程でできるプリン体から産生される物質です。尿酸は健康な人で1日に約700㎎産生され、同じ量が尿や汗、便とともに排泄され、尿酸量は常に一定に保たれています。しかし何らかの原因で尿酸の産生と排出のバランスが取れなくなると、血液中の尿酸値が高い状態になります。尿酸値が7.0mg/dl以上を高尿酸血症といいますが、尿酸が高くても自覚症状が無いので、そのまま気がつかずに長期放置される人が大多数です。過剰になった尿酸は体内で尿酸塩の結晶となり、手足の関節などにたまってきます。そしてその尿酸塩の結晶が何かのきっかけで関節液の中に剥がれ落ちると、ある日突然激しい痛みを伴う痛風発作が起こるのです。また四肢末端の関節辺りに痛風結節とよばれるコブができることもあります。

しかし痛風発作や痛風結節は高尿酸血症の人全員に起こる訳ではなく、無症状で経過する人も多くいます。ただ尿酸値が高い状態を放置すると、尿酸が腎臓に蓄積して、腎機能低下を起こし、慢性腎臓病を発症するリスクが高まります。その他尿路に結石が発症しやすくなります。また高尿酸血症の人は高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を合併しやすく、動脈硬化を進行させて、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすリスクを高めるなど、まさに全身疾患を引き起こす生活習慣病なのです。


高尿酸血症予防の生活習慣と治療

高尿酸血症の原因は肥満も大きな原因といわれています。肥満になると中性脂肪が尿酸の産生を促すため、尿酸値が高くなります。そのためにはダイエットが何より大切です。特にプリン体を多く含む食品の中でも飲酒量を見直してください。この時にビールだけではなく、アルコール全体を控えなければなりません。その上で1日の総摂取カロリーを制限して、過食を慎み、バランスの良い栄養を取りながら、同時に適度な運動をしましょう。高尿酸血症になると尿が酸性になりがちです。尿酸は酸性の尿に溶けにくく、結晶を作って腎臓機能低下や、尿路結石を起こしやすくなります。そのため尿が酸性に傾かないように、水やお茶など糖分を含まない水分を1日に2L以上摂取し、2L以上の尿を排泄するという生活習慣心掛けましょう。そうすることで腎臓の尿酸排泄能力が高まります。生活指導や水分摂取でも高尿酸血症が改善しない場合には薬物療法を考えます。薬物療法としては尿酸の産生を抑える薬と排泄を促進する薬があり、尿酸値を6.0以下に抑え、維持することになります。高尿酸血症も排泄低下型や産生過剰型、腎外排泄低下型など、様々なタイプがありますから、医師の指導の元に適切な薬を長期服用することが大切です。



■ プリン体って?

暖かい日が増えてきて春の訪れを感じる季節になってきました。

今回は高尿酸血症にも関与するプリン体について考えてみましょう。


そもそも、プリン体って

プリン体とは細胞の核にある核酸の主成分で体内のエネルギー伝達に必要な物質です。食品では旨み成分に含まれます。体にあるプリン体は体内で80%生成され、残りを食物から摂取されます。体の細胞の代謝や増殖など体内で利用されますが、利用されなかったプリン体は肝臓で分解され尿酸となって尿や便から排出されます。この尿酸がうまく処理されず体内に蓄積されると高尿酸血症になります。

プリン体を減らすには

・バランスの取れた食事 ・・・肥満はプリン体を合成しやすい。食べ過ぎや偏食を避けましょう。


・ストレスを溜めない・・・ゆっくりした時間を過ごす。過度なストレスは尿酸値に影響します。


・適度な運動・・・ウォーキングなどの有酸素運動。息が切れるような激しい運動は尿酸値を高めるので避けます。


・プリン体の多い食品をさける・・・食品の成分を知ることは大切。アルカリ性の食品もとる。


・アルコールの取り過ぎに注意・・・アルコールは尿酸を増やします。週2回の休肝日を。


・水分を多く取る・・・1日に1.5~2ℓくらいを目安に。水分摂取は尿量を増やします。

プリン体の多い食材・少ない食材

プリン体は肉や魚、魚卵に多く含まれます。1日の摂取量の目安400mg以下を心がける。

・多い食品・・・アジやイワシの干物、鶏レバー、牛レバー、白子、カツオ、干しいたけ、かつおぶし


・少ない食品・・・卵、牛乳、チーズなど乳製品、キノコ類、ほうれん草、白菜など野菜


・気をつけるべき食品・・・くだもの、アルコール


・取った方がよい食品(アルカリ性食品)・・・ほうれん草、ゴボウ、にんじん、わかめ、ひじき


プリン体の勘違い

・卵はゼロ  プリン体は細胞の核酸に存在するため、細胞が1つの卵はプリン体はほぼ0    


・魚卵の選び方 白子(305mg)>たらこ(120mg)>いくら(3.7mg)/100g中 細胞数を考えるとわかりやすい


・たらこと納豆  100gあたりの含有量 たらこ120mg 納豆 113mg 1食の量にするとたらこは30g、納豆は50g程なのでプリン体量は納豆とほぼ変わらない摂取量になる。


・ビールのプリン体  3.3~6.9mg/100ml ビール自身のプリン体量は意外と低め。気をつけるべきはアルコール量。尿酸の増加、尿量の減少、食欲を増進させます。プリン体0ビールも要注意。   


おすすめレシピ・おすすめセレクト

・調理は蒸しがおすすめ  プリン体は水に溶け出すので煮る、炊く、蒸すがおすすめ。煮汁は飲まないように。フライパンにキャベツやにんじん、キノコ類を敷き詰め、上に鶏肉や豚ロース、魚の切り身などを置いて蒸し焼きにする。ポン酢やハーブ塩、ガーリックや七味など調味料で味に変化を!


・バナナヨーグルト 果糖が含まれますがカリウムを多く含むアルカリ性食品。1日1本ならOK。


・外食セレクト  焼き鳥、焼き肉はレバーやホルモンを避けて。揚げ物はできるだけ控えましょう。

枝豆、豆腐、野菜サラダ、チーズはOK!


■ 今月のおすすめ

ニット・ウィン

当院の人気商品。レッグウォーマーや腹巻きはご存じでしょうか。最近はファンが多く売れきれも多くあります。セレクトショップなどでも取り上げられている靴下なども紹介していこうと思います。シルクやコットンなど自然の素材で体を労りましょう。


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¥1,100(税込)

診察時間に変更はありません。