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河崎医院たより「あけび」2020年 1月 130号 特集『誰にでもおこる副鼻腔炎 / 東洋医学的「冬」の過ごし方 』

令和2年、庚子(かのえ・ね)の年が始まりました。良き一年でありたいものです。2009年4月から毎月書いてきた「あけび」も130号を迎えます。今年から少しペースを落とし、隔月でお届けする予定です。今回は冬場に多い「誰にでもおこる副鼻腔炎」を特集します。

■ 誰にでもおこる副鼻腔炎

誰にでもおこる副鼻腔炎

副鼻腔とは鼻腔の周囲に存在する上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)という4つの空洞で、左右合わせると8ケあります。この副鼻腔に炎症が起きている状態を副鼻腔炎といい、俗に蓄膿症とも呼ばれます。副鼻腔は自然口という孔で鼻腔とつながっていますが、カゼを引いたり、アレルギー鼻炎などで自然口が塞がると、炎症が副鼻腔に拡がり急性副鼻腔炎が起こってきます。カゼを引いた後に、黄色い鼻汁、鼻閉などが起こり、いつの間にか副鼻腔炎になっていることがとても多く、冬場に多発しますので、長引く鼻炎は医療機関に相談してください。急性副鼻腔炎は抗生物質などで適切に治療すれば1ヶ月程度で改善します。しかしそれが完治しない、また再発を繰り返したりすると炎症が悪化して、副鼻腔の粘膜が腫脹し、頻回に膿がたまってしまうことがあり、3ケ月以上続いた場合には慢性副鼻腔炎と診断されます。
慢性副鼻腔炎症状としては粘調で黄色な鼻汁、鼻閉、後鼻漏といって喉に垂れたり、引っかかるなどが起こります。その上で臭いが分からない、目頭周囲の頭痛などを伴えば副鼻腔炎の可能性が強くなります。慢性副鼻腔炎は中耳炎や呼吸障害などの原因ともなり、長年放置すると慢性気管支炎や喘息などを引き起こしたり、増悪させたりすることもあります。特に中高齢者は年齢とともに肺機能が低下していることが多く、慢性副鼻腔炎の合併によって大きな病気に発展する場合もあるので、一層注意が必要です。
 

副鼻腔炎の漢方治療

急性、慢性副鼻腔炎はマクロライド系の抗生物質で治療するのが基本ですが、漢方治療を併用すると治療期間が短縮するなど、大いに効果があります。カゼに引き続く鼻汁、鼻閉が強くなった急性副鼻腔炎の頃には、葛根湯加川芎辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)や小青竜湯加桔梗石膏(ショウセイリュトウカキキョウセッコウ)で即効性があります。慢性化して臭い黄色鼻汁が出たり、臭覚障害が出るレベルになると、辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)や荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)、清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)などの清熱作用が強くなった漢方処方が効果的ですし、小柴胡湯合桔梗石膏(ショウサイコトウゴウキキョウセッコウ)も大変優れた効果を発揮します。副鼻腔炎はカゼをきっかけに引き起こされるので、治療の第一歩はカゼ予防です。特に副鼻腔炎を繰りかえす小児の場合は、抗生物質を頻回に飲ませることも抵抗があるので、まずはカゼを引かさないように、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)や柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)などを体質改善のつもりで、秋~冬の間中、服用させるとカゼ予防となり、引いては副鼻腔炎の悪化も防ぐことができます。
その他、ドクダミ茶やタンポポ茶といった抗炎症作用や解毒作用があるお茶を、日常的に飲むことも副鼻腔炎の良い養生法になるでしょう。


■ 東洋医学的「冬」の過ごし方

新年を新たな気持ちで始められる方は多いのではないでしょうか。今回は東洋医学的に「冬」に注目してみようと思います。生活の中で役立てらるといいですね。

東洋医学的「冬」とは

冬は日照時間も短く気温も下がり、陽気が低下して陰気が旺盛になります。植物は葉を散らし、動物は冬眠するなど活動力を落とし、春に備えます。人間も同じように「冬」はエネルギーを貯める時期なのです。また、東洋医学の五行では冬は「水」の季節で「腎」と深い関係にあります。ここでの「腎」は生命力の源で成長や発育に影響します。五行では他に骨・歯・髪・耳・黒・塩辛いなどが関係します。

「腎」を補う冬の過ごし方

とにかく寒い冬は保温が大切です。暖房やカイロをうまく使い、体を冷やさないようにします。重ね着、手袋、マフラーなどの衣類でも防寒してしてください。背骨の両脇で腰のくびれの親指を上に伸ばしたところに「腎腧」というツボがあります。ここを抑えたり、カイロで温めたりしてくだい。少し上に夜は早く寝て、朝は遅く起きる。できるだけ活動時間を短くし、体を休めます。「腎」を補うには睡眠が1番です。体を温める根菜類やタンパク質を中心に温かい食事を取りましょう。 

「腎」の働きが悪くなると

疲れやすくなったり、抜け毛や白髪、髪のパサつき、歯のぐらつき、耳鳴りや皮膚の乾燥、腰痛もみられます。水と関係するのでむくみや尿のトラブルもみられます。

おすすめ食材

・黒豆 お正月料理にみられる黒豆は正しくこの時期にふさわしいものです。黒豆は低脂質で高タンパク。イソフラボンは女性ホルモンに関与し骨粗しょう症と予防します。抗酸化作用のあるアントシアニンは皮膚や髪に潤いを与え、アンチエイジングに役立ちます。血や水のめぐりを良くするので体を温め、尿トラブルやむくみ改善など水の流れを良くします。

その他の食材 黒米・黒きくらげ・小豆・ゴマ・くるみ・大豆  肉(ラム肉・豚肉) 鮭・鯵・えび
大根・ごぼうい・芋などの根菜類 生姜・ネギ・ニンニク 胡椒・山椒

「腎」を補う冬レシピ

・根菜類たっぷりスープ 大根、人参、ごぼう、里芋などサイコロ状か千切りにして鶏肉とコトコト煮ます。ネギや生姜をたっぷり入れて塩で味を整えてできあがり。もち米を少し加えると、とろみが出ます。中華スープやコンソメで味の変化も楽しめます。

・かぼちゃのいとこ煮アレンジ かぼちゃを炊いたいてその上に小豆を置くいとこ煮を黒豆に変えてのアレンジ料理。

・根菜カレー 大根・人参・レンコン・ゴボウ・鶏肉でのカレー。だしの素を加えて和風カレーもおすすめ。いつものカレーと違う野菜の食感を楽しんでください。

■ 今月のおすすめ

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体は首・手首・足首と「首」のつくとこを温めると体全身が温もります。ネックウォーマーは仕事や家事、運転中でも邪魔にならなず、柔らかい浸け心地なので睡眠中にもおすすめです。 

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¥1200(税抜き)

2月29日(土) 診察 12:00 終了