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河崎医院たより「あけび」2019年 9月 126号 特集『慢性心不全Ⅱ / 運動のススメ』

秋風を感じ始める初秋の9月です。コスモスが優雅に揺れる様が美しいですね。今回は前回に引き続いて『慢性心不全Ⅱ』をお届けします。一緒に勉強しましょう。


■ 慢性心不全Ⅱ

慢性心不全と運動療法

慢性心不全は、一旦息切れや呼吸困難、浮腫などの心不全症状が出始めるとステージCと診断されます。ステージCやDに進行しても抜本的な治療法はなく、さらなる進展を防いで命を守ることを目的に治療に取り組むしかありません。心不全の薬物療法ではむくみを取る利尿剤や、心臓を保護する薬が使われます。心不全は悪化するたびに心臓機能に余力が無くなってきますので、気長にきちんと飲んでいくことが大切です。
また近年心不全に対する運動療法が注目されています。ひと昔前は心不全になったら安静にするのがよいとされてきました。しかし運動しないでいると、運動機能が低下して日常生活での動作にも支障が生じ、返って心不全が悪化しやすいことが分かってきました。最近は弱った心臓に合った適度な運動をすることが推奨されています。軽く汗ばむ程度の負荷の運動量なら問題ないとされていて、運動療法を行うことで運動能力が向上して心不全の症状が軽くなり、楽に動けるようになったり、生活の質も改善するなどの効果が期待できます。

心不全には漢方を飲みましょう

東洋医学で心は、全身に血をめぐらせるポンプ機能があると2000年前から考えられています。この心の機能は気が不足する気虚という状態では低下し、息切れや動悸などの症状が現れるとされ炙甘草湯(シャカンゾウトウ)がよく使われてきました。ステージCやDの心不全では心臓症状以外に倦怠感や食欲低下なども起こってくるので、この漢方で同時にそれらも改善することが可能です。また体重が増加するようなむくみには木防已湯(モクボウイトウ)も効果があります。心不全になり、全身の血流が悪くなると瘀血(オケツ)という病態が起こります。胸部の瘀血症状では胸痛や胸の苦しさなどが起こりやすく、血府逐瘀湯(ケップチクオトウ)という漢方薬で瘀血を取り、気血の巡りを改善することで治療します。
高齢者の心不全では冷えも必然的に出てきますし、夜間頻尿も初期の心不全には多い症状です。このような場合には腎を温める作用のある附子が入った漢方が良く、真武湯(シンブトウ)や牛車腎気丸(ゴジャジンキガン)、八味地黄丸(ハチミジオウガン)などを気長に飲んでいくことで、心不全の悪化を遅らせることができます。最近西洋医学で「心腎連関」ということが言われるようになってきました。心臓機能が低下すると同時に、腎機能も悪化してくる現象です。東洋医学では大昔から心や肺が虚すと、腎に影響する、またその反対もあるという考え方を持っていて、心不全の症状を改善するのに、補腎の薬を使うことは日常的です。心不全を完治する治療薬は西洋医学にもありません。高齢者の心不全の場合には老化現象の一環として現れている側面もありますので、気血を補い、瘀血をめぐらせ、身体を温め、適度には利尿していくというような漢方を気長に飲むことが、心不全の治療だけでなく、身体全体の健康につながっていくと私は考えています。


■ 運動のススメ

食欲の秋がやってきました。美味しいものが並ぶ季節、気温も下がり食欲が増してくる季節です。しかし、アイスクリームやビール、夏バテ予防と思って食べ過ぎて夏太りした方はいませんか?涼しくなってきた今、体を動かすことを心がけるスポーツの秋にしましょう。

運動とは

運動とは体を動かすことで日常の生活での活動やスポーツなどの運動の事を指します。運動は食事で摂取したカロリーを消費し、脂肪が必要以上に蓄えられるのを防ぎます。体を動かすことで筋肉が鍛えられ姿勢や体力を維持する効果もありあます。

運動のメリット・運動不足のデメリット

運動による肥満予防は糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣病や骨粗鬆症の予防につながります。また、運動は筋力を鍛えるだけではなく、代謝も高まり、太りにくい体になります。血行も良くなり、肩こり改善や冷え防止にもなるでしょう。運動後の爽快感は脳をリフレッシュさせ、ストレス緩和や認知予防にもなります。逆に運動不足は筋肉量の低下を招き体内の脂肪を増加させます。体型が悪くなるだけではなく体の機能も低下し、抵抗力も下がります。精神的なストレスも大きくなり、思考能力も低下させると言われています。

運動の種類

・無酸素運動:短距離走や筋肉トレーニング。筋肉に負荷をかけて行います。糖質をエネルギーとして使用。

・有酸素運動:ジョギングやウォーキング、水泳。長時間、体に軽い負荷をかけて行います。脂肪をエネルギーとして使うためダイエット効果が期待できます。20分以上行うことで脂肪燃焼効果が現れます。

運動の進め方とおすすめの運動

・まずは5分10分から とりあえず、ストレッチや足踏みなど体を動かすことから始めましょう。

・ウォーキング 10分、15分、30分、60分と徐々に時間と距離を伸ばしていきましょう。

・筋トレ 足の筋肉や腹筋、背筋といった大きな筋肉は鍛えやすく、早めに効果が現れます。

・ラジオ体操 気軽に始めるに特におすすめです。音楽に合わせて体操するので簡単に行えます。

運動の注意点

・無理をしない 体調が悪いときは無理に行わない。運動し始めの慣れてない時もやり過ぎるとケガに繋がるので気をつけましょう。

・時間や気温に合わせて行う 早朝は筋肉が硬いのでしっかりストレッチを行います。また、気温や湿度が高いときはしっかり水分補給も行いましょう。

・服装も大事 特に靴は足に合ったものを選びましょう。衣服も発汗作用のあるものやストレッチの効いている素材をおすすめします。

※運動は継続が大切。毎日できることをできる範囲で少しずつでも続けていきましょう。

■ 今月のおすすめ 

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9月は診察時間の変更はありません