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河崎医院たより「あけび」2019年 8月 125号 特集『慢性心不全/夏の食生活』

盛夏の8月です。大人も子供も花火やプールなどで、涼を楽しむ時期でもありますね。
今回と次回で高齢化社会になって急激に増加している『慢性心不全』をお届けします。


■ 慢性心不全

段心不全パンデミック

心臓は全身に血液を送るポンプの働きをしています。心不全とは「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義され、一旦発症すると5年以内に死亡するリスクが高まるという怖い病気です。心不全になると心臓が十分に収縮できない収縮不全や、十分に拡張できない拡張不全が起こり、ポンプとしての役割が低下してきます。そのために血液の流れが滞り、肺や全身に血液がたまるうっ血が起こってきます。そうなると心肥大や心拡大なども現れて、ますます心臓への負担が増加するという悪循環に陥ります。最近慢性心不全患者が急速に増加し、2005年時点では100万人程度だったのに、2020年には120万人を超すと予測されています。患者さんの多くは高齢者で、高齢者に何らかの心臓病疾患や高血圧、不整脈などが増加しているため、心不全患者全体も多くなってきているのです。心不全の原因の第一位は心筋梗塞です。過去には恐れられていた心筋梗塞も、近代医学の発達で救命率が大きく向上しました。しかし発症後に心筋が繊維化して慢性心不全に移行するケースが増加しています。第2位が高血圧症で、血圧が高いと心臓は常に強い力で血液を送り出す必要があり、心筋に過剰な負担がかかるために心臓の動きが低下してきます。高血圧症を放置することの危険性を意識することが大切です。

軽度の心不全は予防できる

心不全は病状の進行度、重症度によってステージAからDまで4段階に分けられます。ステージAとBはまだ心不全は発症していないが、発症リスクが高い心不全予備軍です。ステージCとDは既に心不全症状が出て、心臓そのものの治療が必要な状態で、悪化を防ぐことが大切になります。しかし心不全予防のために最近重視されているのはステージA、B段階からの介入です。この段階の人は既に高血圧症、糖尿病、メタボリックシンドロームなどがあり、喫煙や飲酒などの習慣も持っています。この時点から血圧や血糖コントロールをしっかりして、身体に障る悪習慣を緩和し、適度な運動やダイエット、塩分は1日6g程度に減らすなどの努力を日々にしていけば、心不全を発症するリスクはかなり減すことが可能です。家族が心不全予備軍の場合にも、上記のことを一緒に考えてあげて下さい。
心不全の症状は活動中の息切れ、疲労感、下肢のむくみなどです。心不全によって身体に十分な酸素や栄養が送れなくなると、坂道や階段を昇っただけで息切れや動悸がしてきます。また身体に余分な水分が溜まってくるので、下肢のむくみ、体重が急激に数キロ増加するなどが起こってきます。そんな兆候を感じたら、早目に医療機関を受診してください。心臓の検査は胸部XP,心電図、心エコー、血液検査などがあります。これらで引っかかった場合にはより専門的な病院に紹介されることになります。次号では慢性心不全の治療などについてお伝えします。


■ 夏の食生活

夏は暑さで食欲が無くなったり、胃腸の調子を崩す方が多くなります。元気に夏を乗り切るためにはどのような食事をとれば良いか。栄養素や調理法も考えていきましょう。

夏の疲れはどこから?。

暑さで食欲が低下し、食事を抜いたり、あっさりしたものとそうめんなどの麺類やお茶漬けなどのご飯だけで食事を済ませるなど栄養の偏りや、暑さで眠りづらく寝不足になる。冷房で体が冷える。逆に屋外などクーラーのない場所にいて体に熱がこもるといった原因が考えられます。

注意すべき食生活

ジュースやアイス、かき氷、果物やビールなどの冷たい飲食物や水分の取り過ぎは胃腸を冷やし消化吸収を低下させます。麺類やご飯の炭水化物だけの食事はタンパク質やビタミン不足になりがち。食が進まないからといって、食事量が減り摂取カロリーが減ることによるエネルギー不足にも注意です。

夏に取りたい栄養素

・ビタミンB1:体のエネルギー源になる糖の代謝を高め、疲労回復には欠かせない栄養素。
《豚肉(ヒレ・モモ) ・鰻 ・玄米 ・アボカド ・卵 ・ハム ・ソーセージ》

・ビタミンB2: 糖やタンパク質、特に脂質の代謝を助けエネルギーに変換します。
《レバー ・鰻 ・卵 ・納豆 ・乳製品》

・タンパク質:筋肉や皮膚など体の細胞をつくる大切な栄養素。タンパク質不足は同時に摂取できる鉄分も不足しがちになります。                   《肉 ・魚 ・卵 ・豆腐 ・乳製品》

・酢酸・クエン酸:疲労物質の乳酸を分解する働きがあります。     《梅干し ・お酢 ・レモン》


・ビタミンC:ストレスを和らげるホルモンを作る。暑さでストレスを感じると大量に消費されます。
《果物 ・じゃがいも ・ピーマン》

調理法も考えよう

夏バテ防止栄養素をいつもの料理に簡単にプラスできるレシピを紹介します。
簡単に調理できる電子レンジやオーブントースターを上手に活用しましょう。

・ごはん+  ①納豆・卵(薬味にネギやしそ、のり) ②ハム、卵、ピーマンなどで焼きめし

・そうめん・うどん+ ①卵を電子レンジで加熱してのせる ②サラダチキンや肉のしぐれ煮などをトッピング ネギや生姜の薬味を忘れずに!

・夏野菜+ ①豚肉、卵、豆腐でゴーヤチャンプル ②茄子と豚肉を電子レンジしポン酢で ③サラダチキンときゅうりの酢の物 ④トマトスライスにシーチキンをのせドレッシングで ④オクラ納豆

・電子レンジ活用法 
①サラダチキン(鶏むね肉を適当に切り軽く塩をしてラップで包んでレンチン)
②レンチン目玉(卵を小鉢に割って電子レンジで500Wで30秒~60秒)※爆発に注意
③レンチンオムレツ・だし巻き(溶き卵に牛乳、バターを加えてレンチン、だし巻きの場合は少量のだしの素を少量のお湯で溶かして卵に加えレンチン)※卵1 個からできます。
④なすやピーマン、かぼちゃなどを並べてチーズをたっぷりかけレンチン。オーブントースターでもOK。


■ 今月のおすすめ

 

ちょっぴり大人なしょうが湯

生姜は体を温め、消化機能を高めてくれます。夏は濃いめに作って氷を入れてひやしあめにすると飲みやすくなります。

luvherb-shogai.jpgのサムネール画像

¥800(税抜き)

夏季休暇 8月18日(日)~22日(木)   お盆は診察します。