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河崎医院たより「あけび」2019年 4月 121号 特集『不眠症/体内時計』

「春眠、暁を覚えず」の季節です。ウラウラと心地よい陽気は眠気を誘いますが、夜になると不眠症に悩むという方は沢山います。今回と次回のあけびでは『不眠症』を特集します

■ 不眠症

睡眠障害は健康全体を脅かす

日本人の睡眠時間は過去40年間で、平均8時間から7時間へと減少傾向にあります。国際的にみても睡眠時間は短いと指摘され、特に働く女性の睡眠時間の少なさが際立っています。睡眠不足が続くと眠気、だるさだけでなく、仕事効率が低下したり、様々な事故にもつながります。他にも睡眠不足が長期化することで、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳血管障害などの生活習慣病を発症しやすくなったり、認知症の発症にも影響を与えるという報告もあります。まさに睡眠不足が国民の健康を脅かしているといっても過言ではありません。
一方不眠というのは、寝床に入って休むべき時間は十分確保できているのに、寝つきにくい、途中で目が覚めるなど、質のよい睡眠が得られない状態をいいます。一過性の不眠は誰にでもおこりますが、その状態が3ケ月間以上持続すると不眠症と診断されます。不眠の原因としては、不眠を必要以上に気にすることで睡眠恐怖症になっている場合、寝れないのに早く床に入ってじっと眠れるのを待っているや、早く目が覚めても床に居続けるなどの独特の睡眠習慣が返って不眠につながるなどが挙げられます。
 

古代から続く睡眠と太陽光との関係

人は一生の1/3を睡眠に費やしています。睡眠がなぜ必要かはまだ解明されていない謎ですが、脳にとっての休息の意味があることは確実です。ヒトは長い進化の過程で太陽の光と関係した固有の体内時計(サーカデイアンリズム)を作り出しています。一日の体内時間はなんと25時間。実際の時計との1時間のずれを、目から入ってくる太陽光によって視床叉上核という脳の場所で修正しています。
東洋医学では自然界には陰と陽があり、人体もその影響を受けていると考えています。日の出と共に人体の陽は強くなり、気は体の外側をめぐるので、身体は活動しやすくまた外からの邪の侵入を阻止することができます。日の入りと共に今度は陽が弱り、かわりに陰が強くなって、気は体の内側の五臓六腑をめぐります。この間身体は睡眠を取りながら内臓にも休息や元気を与えるのです。このように身体の気の流れは、太陽の光の影響を受けて陰陽のバランスを形作り睡眠のリズムを整えています。しかしストレスなどで自律神経が興奮すると、身体の陽が強くなり過ぎて、夜になっても気が外に留まったままで、体の内側に入っていけなくなり眠気がこなくなります。その他老化や五臓六腑の障害でも陰陽のバランスが崩れるので、やはり不眠の原因となります。また東洋医学では気血水はお互いの流れが影響しあうと考えます。更年期や月経にまつわる血の病や胃腸障害などの水の障害があると、同時に気のめぐりも悪くなり不眠が生じてきます。古代東洋医学の睡眠の考え方は、太陽と関係する独自のバイオリズムを形作っているという現代医学の知見とも一致しています。人間の動物としての身体を再度考えてみたいものです。


■ 体内時計

良い睡眠や健康的な体づくりには規則正しい生活が1番です。しかし、深夜遅くまで起きていたり、食事の時間がバラバラだったり、毎日の生活リズムが違うと、体内時計は乱れがち。体の正しいリズムを学びましょう。

体内時計

私たちの体は夜に寝て、日中は活動するという生活を無意識に行っています。これは脳の視床叉上核いう体内時計の働きです。体内時計は朝、太陽の光を浴びることリセットされ、一日の一定のリズムを刻みます。覚醒や睡眠だけではなく、血圧や体温を調整する自律神経やホルモンの分泌も体内時計で調整されています。

体内時計が乱れると

夜更かしやストレス、暴飲暴食、朝食抜き生活、夜勤や運動不足などの要因で体内時計は乱れていきます。体内時計に乱れが生じると次のような症状がみられます。

・不眠・・・体内時計のリズムを作るメラトニンは夜に分泌されます。朝、光を浴びることで分泌が止まりリセットされます。分泌が停止して14~16時間後に分泌が始まり、体温を低下させ副交感神経を優位にし、睡眠をもたらします。メラトニンの分泌は子供の頃にピークを迎え徐々に低下していきます。加齢と共に睡眠が取りににくくなっている原因です。また、夜明るい場所にいたり、テレビやスマホの光を見ることで分泌量が低下して睡眠不足を引き起こします。

・肥満・・・食欲は空腹時に食欲を増進させ、脂肪を貯蓄するグレリンと満腹になると食欲を抑制するレプチンの分泌によりコントロールされます。睡眠時間が少ない人ほどレプチンの分泌が抑制され、グレリンの分泌が増加し、肥満になりやすくなります。

・免疫力の低下・・・免疫力を高める成長ホルモンは夜間に分泌されます。睡眠時間が少ない人は分泌量が低下します。成長ホルモンは筋肉や骨を維持し、新陳代謝代謝を高めたり、脂肪分解、コラーゲンの生成など美容にも影響のあるホルモンです。

・高血圧 ・糖尿病など・・・自律神経やホルモンのコントロールの乱れは様々な病気に影響してきます。

体内時計のリセット

・朝、光(日光)を浴びる・・・メラトニンの分泌がストップします。毎日決まった時間に起床しましょう。

・朝食をしっかり取る・・・三食の決まった時間の食事は体のリズムを作ります。

・質の良い睡眠をとる・・・寝る三時間程前に食事を終え、カフェインや喫煙など刺激物は控えましょう。できるだけ明るい光を見ないよう心がけましょう。
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■ 今月のおすすめ

ラベンダー

ラベンダーの精油は鎮静効果が高く、副交感神経を優位にさせて入眠を助けます。また、ラベンダーウォーターはスプレーになっているのでお部屋や自分自身にスプレーするなど気軽に使えます。その他、リラックス効果の高いアロマセラピーを一度お試しください。

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ラベンダーウォーター
¥2,370


5月の連休は4/28(日)~5/6(月)の期間、休診しますが下記の2日のみ診察します。
診察日 5/2(木) 9時~12時 5/4(土) 9時~14時