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河崎医院たより「あけび」2019年 12月 129号 特集『オーラルフレイル / 腸活をやってみよう 』

年号も令和に一新された2019年も12月を迎えました。1年の締めくくりの今回のあけびは、健康寿命を脅かすとして話題になっている「オーラルフレイル」をお届けします。


■ オーラルフレイル 


オーラルフレイルが要介護を作る

高齢者になり心身の機能や活力が低下して虚弱になってきた状態をフレイルといいます。フレイルは健康と要介護状態の中間にある状態と考えられ、この段階であれば、まだ健康体に戻せる可能性がある段階です。フレイルは身体や栄養の衰えという側面だけでなく、口腔機能や精神面の衰え、社会との係わりの弱りといった、多方面の高齢者の問題を含んでいます。それらが総合的に低下していく結果、要介護状態になるため、フレイルドミノとも呼ばれています。その中でもオーラルフレイルというのは口腔機能の弱りを指します。歯周病などで歯が失われていくと、噛む力が低下して舌の運動機能も同時に低下してきます。その結果、滑舌の悪さ、噛めない食品の増加、食べこぼし、むせなどが起こりはじめ、放置していると、食欲低下や食べられる食品の偏りなどが認められます。そのうちに体重減少、筋肉量低下などによる脚力低下に至り、外出もままならなくなって、要介護状態になるという流れになるのです。オーラルフレイルを放置すると身体的フレイルが2.4倍、要介護認定が2.4倍、総死亡率が2.1倍高まるというデーターが既に出ているくらい怖いことなのです。
 

日々の取り組みでオーラルフレイルを予防しましょう

オーラルフレイルは歯周病による歯の欠落から始まりますから、最初の予防は歯を大切にすることです。8020運動という言葉をご存知でしょうか。80歳で20本の自分の歯を残しましょうという取り組みです。歯磨きや口腔内の清潔を心がけ、定期的に歯科受診をすることが大切です。現在日本の80歳の50%はこれを達成していると言われていますので、決して意識が低い訳ではありません。その上で口の周りの筋肉を動かす練習や発声練習などをしましょう。歌をくちずさむことや、早口言葉なども良い口腔運動です。同時に柔らかいものばかりでなく、歯ごたえのある食べ物をよく噛んで咀嚼筋を衰えないようにしましょう。
フレイル予防は運動、食と栄養、社会参加を三位一体で継続していくことが三本の柱になっています。まずは自身に慢性病があるなら、それをしっかりと管理しましょう。その上でタンパク質を中心とした栄養豊かなバランスの取れた食事を摂取することが大切です。また70歳を過ぎると大多数の人は自然に筋力が低下してきますので、何らかの運動を日々心がけていないと自然にフレイルに陥ってきます。適当な運動で足腰の筋力を維持することを日課にしてください。その上で、人との交流を大切しながら社会参加していく。これらを総合的にやっていくことが何よりのフレイル予防になるのです。


■ 腸活をやってみよう


腸もみ

大腸の4隅は便の動きが止まりやすいところ。その部分を揉んで動かしてやりましょう。
右手を腸骨(骨盤)の上、左手を肋骨の下辺りに当て、腸をモミモミ、腸に触れてるイメージでリズミカルに揉んでいきましょう。右手、左手を入れ替えて反対の4隅も揉みましょう。
応用としてその手を当てたまま腰をフラフープを回すように右に8回、左に8回まわします。

腸をうごかすストレッチ

仰向けに寝て両膝を90度に曲げ、両腕を左右に伸ばします。
息を吐きながらゆっくり膝を右に倒していきます。上半身は仰向けのままついていかないように注意して、腸をひねるイメージで行います。息を吸いながら膝を元にみ戻します。同様に左側にも倒してストッレッチしてください。2~5往復を寝る前に行うと効果的です。 

「の」の字マッサージ

小腸はおへその周りにあります。おへその真横に指をあて右手はへそ上、左手はへそ下に向けて小さく動かします。その後、小腸の周りにある大腸をイメージして先ほどより大きくおへその周りを「の」の字を描くように時計回りに手を動かします。特に左骨盤内はS状結腸があるので便を押し出す感じでしっかりと下に追い込んでいきましょう。

おすすめ食材

・善玉菌を増やす 善玉菌の多く含まれる発酵食品を直接摂り、増やしていきます。

動物性乳酸菌・・・ヨーグルト、チーズ

植物性乳酸菌・・・ぬか漬け、納豆、みそ、醤油、キムチ

・善玉菌を育てる 善玉菌のエサとなって菌を増やしていきます。

水溶性食物繊維・・・こんにゃく、海藻、くだもの、おくら、アボカド、プルーン、ごぼう、大麦

オリゴ糖(特にビフィズス菌を増やす)・・・オリゴ糖シロップ、くだもの、玉ねぎ   

・腸のそうじ 不溶性食物繊維は腸の掃除をしてくれますが取り過ぎは便秘になるので注意

不溶性食物繊維・・・豆類(インゲン、あずき、大豆)、芋類(さつまいも)、ごぼう、キノコ類

簡単・腸活レシピ

・バナナヨーグルト バナナにヨーグルトをかけるだけ。オリゴ糖のシロップを足すとより良い。

・納豆キムチ 納豆とキムチを和えるだけ。他のぬか漬けを入れてもOK。豆腐に乗せても良い。

・具だくさん味噌汁 キノコやオクラ、ごぼうなど食物繊維の多い野菜をたっぷる入れたお味噌汁。

・根菜類たっぷり粕汁 食物繊維の多いごぼう、大根、人参と酒粕+味噌の発酵食品で完璧!

・酢たまねぎ・酢キャベツ 玉ねぎスライスをお酢に浸けるだけ。キャベツは千切りして塩揉みか茹でてから。

・朝いちの水 起きてすぐにコップ1杯の水を一気に取ります。腸への刺激になります。 


■ 今月のおすすめ 

《ちょっぴり大人なしょうが湯》

 乾燥しょうが、蒸ししょうがの2種類の生姜に本葛、山椒、高麗人参といった漢方薬の「大建中湯」にほぼ近い成分が入っています。お腹を温めると腸の働きも良くなります。体の中からぽかぽかにして寒い冬を乗り切りましょう。 

luvherb-shogai.jpgのサムネール画像

¥800(税抜き)

年末年始の休診日 12月29日(日)~1月5日(日)