河崎医院たより 「あけび」

ホーム > 河崎医院たより 「あけび」 > 河崎医院たより「あけび」2016年6月 87号 特集『味覚障害/体と湿度の関係』

河崎医院たより「あけび」2016年6月 87号 特集『味覚障害/体と湿度の関係』

紫陽花が美しく、早苗が田んぼを鮮やかにする初夏の6月です。今回のあけびは「味覚障害」を特集します。微妙な感覚異常ですので、人知れず悩んでいる方は沢山いますよ。


 

■ 味覚障害

味覚障害と亜鉛不足

毎日楽しんで食べる食事、その味覚が損なわれることは生活の質を落とす大きな要素です。何となく味が薄い程度で出現し、家族から味つけが濃いという指摘でやっと気がつく場合や、何を食べても同じ味がする、苦味や辛みを常に感じるなど症状は様々です。味覚障害は味を感じる舌と、感じた味を脳に伝える神経に原因がある場合に分けられます。神経の異常の場合は脳卒中や脳外傷、脳腫瘍などが原因ですが、味覚障害のほとんどは舌自体に問題があります。舌には乳頭と呼ばれる細かい突起がありますが、その中に味蕾(ミライ)という味を感知する小さな器官が沢山分布しています。それによって甘み、塩からみ、酸み、苦み、うまみなどを感じることができます。この味蕾の新陳代謝に必要なのが亜鉛です。食生活の乱れや、加齢による吸収障害など様々な原因で亜鉛不足が起こると味蕾の数が減少して味覚の鈍麻が起こってきます。亜鉛はレバーや牛肉、牡蠣やカニ、イワシなどの魚介類、乳製品、海藻類などに含まれますが、現代人は偏った食生活をしていることもあり、1日の必要量の半分程度しか摂取できていないといわれています。また抗がん剤や降圧剤などの薬の影響で亜鉛が外に排出されてしまうことも少なくありません。その他にも貧血や糖尿病、腎疾患でも亜鉛不足になりやすいことが判明しています。また喫煙やミント製剤などで味蕾がダメージを受ける場合や、慢性の鼻疾患からの臭覚低下で、風味が損なわれることによる味覚障害もありますから注意が必要です。

味覚障害の治療

味覚障害の治療の基本は亜鉛の補給で、亜鉛不足が証明されなかった場合でもここから始めると成功する確率が高いといわれています。亜鉛は海産物に多く含有されますから、海藻類や貝類、魚介類などを積極的に摂取しましょう。漢方生薬の牡蠣(ボレイ)というカキの貝殻成分も亜鉛が多く含有され、これを粉末にした牡蠣末の摂取も推奨されています。しかし亜鉛補給だけでは改善しない味覚障害も沢山あります。東洋医学には舌診(ぜつしん)という診察方法があり、舌質という舌本体の形や色、硬さ、光沢などを診ると共に、舌苔の色、厚さ、乾燥具合などからその人の体質や病状の判断をします。味覚障害のある方の舌は、外形が何らかの異常を現していることが多く、亜鉛不足だけではなく全身の気血水のバランスの乱れが原因のことも少なくありません。東洋医学では「舌は心(シン)の苗」といわれ、心の異常は舌に現れやすいと考えています。心とは精神面のことを表現しており、精神的な興奮や不安などが舌に反映されるという考え方です。また「脾は口に通ずる」ともいわれ、胃腸機能が損なわれると味覚障害に繋がると考えられています。このように心身のバランスを診ながら治療していくのです。その中で味覚障害に多く使用されるのが、半夏瀉心湯(ハンゲシャッシントウ)、六君子湯(リックンシトウ)という胃腸障害にも効果的な漢方薬です。また心と体を安定させながら舌にも働く薬として清心蓮子飲(セイシンレンシイン)も当院においては多くの方に効果が得られています。味覚が気になる方は一度ご相談下さい。

 

■ 今体と湿度の関係

じめじめする梅雨の時期になりました。湿度が高くなると体が重く感じたり、疲れやすくなったり、むくみが生じたりと体の不調を訴える方が少なくありません。体と湿度にはどんな関係がるのでしょうか。

東洋医学的にみると

東洋医学では五行という考え方があります。これはすべての物を木・火・土・金・水の要素にあてはめ、お互いに助け合ったり抑制するといった関係を持ちます。これらには臓器や感情、味や香り、気候など様々なものに当てあまります。この梅雨の時期は「土用」といい、『湿』と深く関係します。

湿邪

梅雨の時期の湿度が上がります。外から入ってきて体に悪さをするものを『湿邪』といい、この季節に関係の深い脾や胃といった消化器系に影響を及ぼします。私たちの体は気・血・津液でできていて、脾や胃の働きが悪くなると体の水分である津液の流れも滞ります。特に湿邪は停滞しやすく体を冷やします。また、水分を下へ流そうとするので下半身へ影響がでます。

湿邪がもたらす症状

食欲不振・胃腸の不調・下痢・・・湿邪が脾・胃が入り胃腸の働きを弱める

全身のだるさ、疲れ・・・湿邪が体のあちこちに停滞することによっておきる

下半身のむくみ・冷え・・・湿邪の影響で下半身に水分が停滞し、体を冷やしたりむくみが生じる

関節痛・神経痛・・・むくみなどにより血行が悪くなり関節や筋肉に痛みが生じる

自律神経の乱れ・・・急激な温度や湿度の上昇により自律神経がみだれ、様々な症状を引き起こす。

体も除湿

湿邪が体に入ってこないように対策しましょう。

適度な汗をかく・・・ジョギングやウォーキングなど体を動かし汗をかきましょう。ストレッチも筋肉を伸ばし血行を良くします。下半身を温める半身浴はオススメです。

食事に気をつける・・・甘いもの、ビールや氷など冷たいもの、お刺身やくだものなど生ものなど体を冷やす食材は控えましょう。利尿作用のあるキュウリやトマト、発汗作用のあるショウガやネギ、香辛料は水分代謝に効果があるので摂取するとよい食材になります。

湿度に注意・・・体が快適に感じる湿度は40~60%。除湿機やエアコン、換気などで体に負担をかけないよう湿度をコントロールしましょう。

お灸をする・・・陰陵泉(膝の内側、お皿の下のくぼみにとる)や三陰交(内くるぶしの指4本分上)は下肢の冷えやむくみをとります。足三里(スネの外側で膝のお皿の下のくぼみから指4本分下)胃腸の働き、水分代謝を良くします。

 

■ 今月のおすすめ

 

《医院のお茶》

当医院では皆様にご自由に飲んでいただけるようシーズンごとの漢方茶をご用意してあります。6月からはハトムギ茶。体の水分代謝を整え要らないものを排出する利尿作用や消化器に働き便秘を解消する効果がありこの時期にぴったり。イボとりのお薬としても有名ですが、アトピーや肌荒れにも良いというこで肌を整える美肌効果も期待できます。来院時には是非お試しください。

 

6月4日(土) 休診

  • 河崎医院 附属淡路東洋医学研究所
  • ごあいさつ
  • 診療内容・診察時間
  • 医師紹介
  • アクセス
  • 河崎医院たより あけび
  • 東洋医学について
  • 鍼灸/アロマ
  • リンク集

河崎医院たより あけび

河崎医院
附属淡路東洋医学研究所

〒656-0428
兵庫県南あわじ市榎列掃守22-5
【TEL】0799-42-2020

アクセスはこちら

ページの先頭へ