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河崎医院たより「あけび」2015年11月 80号 特集『カゼ症候群Ⅱ/風邪のツボ』

晩秋の11月です。紅葉が綺麗な頃ですが、冷え込む時も出てきますね。今回は次回に引き続き「カゼ症候群Ⅱ」を特集します。10月号と一緒に読んで勉強しましょう。

■ カゼ症候群Ⅱ

【様々なカゼ症状を漢方的に考えましょう】
前回は寒いカゼを説明しましたが、その他のタイプのカゼを漢方的に考えましょう。

熱いカゼ(風熱感冒)

寒いカゼとは反対に、すぐに熱っぽくなったり、のど痛が起こる、濃い痰や鼻閉などの症状が最初から出てくる人は、風邪と熱邪が取り付いています。風熱邪は悪化するのが早いことが特徴です。このタイプのカゼは元来暑がりで熱気の強い人や、痩せの大食いのような新陳代謝の活発な人がかかりやすいものです。漢方では銀翹散(ぎんぎょうさん)が有名ですが、のどの痛みが強い場合には桔梗湯(ききょうとう)や桔梗石膏(ききょうせっこう)が効果的です。また息苦しさのある咳が止まらない場合には麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)がよく効きます。このカゼは頭を冷やして胸にシップを貼りましょう。

虚証のカゼ(気虚感冒)

少し暑いと汗ばみ、その汗で体が冷えてカゼを引く。またちょっと寒いと背筋がゾクゾクしてカゼを引くというふうに、年中カゼを繰り返している人がいます。これは衛気とよばれる体の外側を守っている気の流れが弱いために起こってくる虚証症状です。このタイプは症状が長引き、疲れやすく、胃腸が虚弱で西洋薬が飲めない人も多いものです。咳が強い場合は参蘇飲(じんそいん)、鼻水には苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)が効果的です。また年中カゼを繰り返してひく人は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)などを体質改善剤として飲み続けて下さい。

老人のカゼ(腎虚感冒)

体力が低下したり、慢性疾患のある老人は極度に冷えを訴え、冬にはコタツの番人になっている人をよくみかけます。元々体の陽気が少ないので、ちょっと寒いだけで寒気を感じたり、咳、鼻水が出てきます。こんな場合によく効くのが麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)です。冷えやカゼ予防の薬として、冬中飲ませる場合もあります。また、のどがいがらくて痰がこびりついて取れないという燥熱のカゼ症状を訴える老人も多いものです。このタイプの人には麦門冬湯(ばくもんどうとう)や竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)がお勧めです。首筋や足首を暖かくして、暖房の部屋では加湿器を使いましょう。

水湿のカゼ(風湿感冒)

普段から水気の飲料を飲み過ぎる人や元来脾胃が弱くて冷えが強い人は、カゼを引くと水様の鼻水、痰がたくさん出ます。また下痢や腹痛、胃部の不快症状を伴うこともあります。身体に湿を溜め込むことで、風邪と湿邪が結びつくのです。鼻水がたくさん出る場合には小青竜湯(しょうせいりゅうとう)が大変効果的です。また五積散(ごしゃくさん)は胃腸症状と呼吸器症状の両方がとれるよい薬です。冷い飲食物をひかえて、スポーツなどで適度の汗を流すことが大切です。

 

■ 風邪のツボ

とりあえずできる風邪の対処法として今回は症状を緩和させるツボやおすすめ食材を紹介したいと思います。いざという時、対処できるように覚えておきましょう。

症状別のおすすめツボ

《寒気・鼻水・咳》
・風池...耳の後ろのぽこっと出た骨と後頭部の真ん中との間。髪の毛の生え際、首の筋肉の外側にとります。
・大椎...首を前に曲げた時に首のつけ根(背中側)に飛び出た骨の下。
・風門...大椎のひとつ下の骨の左右の外側。

《喉痛》
・合谷...手の甲、親指と人差し指のつけ根の間。
・裏合谷...合谷の手のひら側。母指球あたりにあります。

《鼻水・鼻づまり》
・迎香...小鼻の両側横。
・神庭...額の上、中央の髪の生え際。

おすすめ食材

・生姜...発汗作用があり、体全身を温め、血行を良くするので寒気や鼻づまりを緩和させます。辛みがもつ殺菌作用も期待できます。
・ねぎ...成分として含まれる硫化アニルに発汗作用があり、ショウガ同様体を温め風邪症状を緩和させます。

・大根...炎症を抑える作用があるので、喉の痛みや痰を出しやすくします。

・葛湯...滋養強壮や代謝を高め、血行をよくし体を温めます。風邪のひき始めの寒気に伴う首肩のコリ感によく効きます。

ゾクッと感じたら

東洋医学でいうカゼは風邪(フウジャ)と言って風門(背中側の首のつけ根)というツボから入ってきます。ゾクッと感じたらここの部分を刺激して風邪が体内に入ってくるのを防ぎましょう。肩をつかむように風門を指でグーッと抑えると気持ちいいと思います。ドライヤーやカイロを貼るなど基本的には温めるのがおすすめです。せんねん灸などがあれば熱が体内に入るので特に良いと思います。後ろで見えない部分なのでいずれの方法も火傷や低温やけどには十分気をつけてください。

喉の痛みを感じたら

合谷裏合谷を両方から掴むように抑えてください。喉が痛い時はかなり痛いと思います。

鼻づまりや鼻水を感じたら

迎香を指や爪楊枝で刺激すると鼻水や鼻づまりを緩和することができます。鼻づまりがひどい時は熱いお湯でタオルを絞っておでこの上の神庭あたりや鼻筋にのせるとつまりが通ってきます。

 

■ 今月のおすすめ

《ちょっぴり大人のしょうが湯》

 こちらのしょうが湯は「乾燥しょうが」「蒸ししょうが」の2種類のしょうがに本葛、山椒、高麗人参などが入り体を心から温めます。寝る前に飲むとぐっすり眠れます。当院の人気商品です。

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6袋入り
¥800(税抜)

11月は診察時間の変更はありません