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河崎医院たより「あけび」2015年10月 79号 特集『カゼ症候群/風邪はひきはじめが肝心』

天高き収穫の秋です。10月末のハロウインも定番になってきました。今回と次回は寒い季節に多くなる「カゼ症候群」を漢方的に考察します。一緒に勉強しましょう。

■ カゼ症候群

カゼ症状はウイルスと体質で決まる

カゼ症候群は感冒とも同義語で、東洋医学では外部からの邪の侵入によっておこる病と考えられていました。外部から入ってくる邪には風、寒、火、暑、湿、燥の六種類があり、カゼはその名のごとく風邪(ふうじゃ)が引き起こす病と考えられていました。風邪は空気の流れですから、来るのも去るのも速く、体のどこにでも入り込みます。また軽いので上にあがりやすくて、頭、鼻、のどなどの上半身に症状を現しやすいという特徴を持っています。また風邪は寒邪、湿邪、火(熱) 邪、燥邪などその他の外邪と結びつきやすく、症状を複雑にしてしまうため、『風は百病(ひゃくびょう)の長』ともよばれます。その結果、『カゼは万病の元』といわれるような多彩な症状を引き起こしてしまうわけです。
カゼの原因の80%程度はウイルスです。1年中、何らかのウイルスによるカゼ症候群があり、ウイルスの種類や型で生じてくる症状は違います。しかし個々の体質によっても毎年似たような症状のカゼをひいている場合が多いものです。ウイルスに抗生物質は効果がありません。結局安静などで自己免疫力を高めながら、対症療法をおこなうことになります。漢方薬はカゼの性質や個人の体質に基づいて薬を選択していくので、その個人の今現在のカゼ症状に合った薬が選べて効果も高いので、是非活用してください。

まずは寒い時期のカゼを考えましょう

これから寒さに向かう時期に入ります。寒い季節にはカゼ患者が急増、重症化してきます。温度が低く、空気が乾燥する環境はウイルスが増殖しやすく、人体側も鼻腔~気管支粘膜の繊毛の動きが低下、粘液分泌も減少して防御ができにくい状態になってしまうためです。こんな時のカゼの対処法を漢方と養生から考えてみましょう。

寒いカゼ(風寒感冒)
外の冷たい風にさらされると、体表には風邪と寒邪が取り付いて、皮膚表面の陽気(気のベールのようなもの)の流れを傷つけます。ぶるぶると寒気がして水のような鼻水や痰などが生じてくるのがこのタイプのカゼです。頭痛、肩こり、節々の痛みなどを同時に伴う場合もよくあります。元々冷え症だったり、水太りの人はこの型のカゼにかかりやすいでしょう。このようなカゼで、寒気が強い時に飲む薬が二通りあります。まずあまり汗が出ていない場合。この時には葛根湯(かっこんとう)や麻黄湯(まおうとう)というような皮膚表面の気血の流れをよくしながら温める薬を飲むとじんわり汗が出てきます。他方既に自然に汗ばんでいる場合には桂枝湯(けいしとう)で軽く体を温め、生姜やネギ、七味などの薬味をきかせた鍋物やうどん、お粥などを食べると、気持ちよく汗が出てくるのです。このように上手に汗がかけるとカゼは自然に抜けていくものです。ただし、かいた汗の冷たさでかえってカゼをこじらせる場合もあるので、肌着を着替えることをお忘れなく。

 

■ 風邪はひきはじめが肝心

朝晩、少しひんやりしてきたこの季節、風邪をひいた方をよくみかけます。風邪のひきはじめ症状は背中ゾクゾクしたり、くしゃみや喉の痛みなどがあります。そんな症状を感じたらその日のうちにとりあえずできる対処法を紹介したいと思います。

体温を上げる

体温が1度あがると免疫力は30%上がると言われています。体を温める為にカイロを貼ったり、服を一枚多く着るなどして体を暖かくしましょう。また、引きはじめで熱などのひどい症状がなければお風呂に入ってしっかり体を温めるのも良いでしょう。湯冷めしないようにくれぐれも気をつけてください。入浴後は暖かい布団でできるだけ早く寝るようにしましょう。

保湿する

空気が乾燥しているとウイルスは空気中に浮遊しやすくなります。エアコンの暖房は空気を乾燥させるので加湿器を一緒に使うことをおすすめします。ウイルス対策には湿度を50%くらいに保つとよいと言われています。加湿することは鼻やのどの粘膜の保護することにもなります。
自分自身の乾燥を防ぐためにマスクやタオルを使います。マスクは鼻やのどを乾燥から守り、ウイルスの侵入を防ぎます。首にタオルを巻いておくと首から汗が蒸発し、喉が乾燥するの防げ、保温も期待できます。
電気毛布や電気カーペットは体を乾燥させます。ある程度温まったら切るようにしましょう。加湿器や湯たんぽを活用することをおすすめします。。

水分補給

体は菌やウイルスを体の外へ出す為に免疫力を上げようして、体温が上げます。体温が上がると汗をかくので知らず知らずの間に水分が蒸発してしまいます。こまめに水分を取ることが大切です。水だけでは体内に入りづらいので、ミネラル分や糖質の入ったスポーツドリンクや、お茶など飲むと良いでしょう。

睡眠と栄養のある食事

しっかりとした睡眠をとることは体を休めるだけではなく、免疫力を高めます。カゼ気味かなと感じたらいつもより早く寝るように心がけましょう。
食事ももちろん菌やウイルスと闘う体力づくりには需要です。免疫力を高めるタンパク質を多めにとることも大切ですが、胃腸に負担をかけないよう消化のよいうどんやおかゆもいいでしょう。

予防の基本

うがいと手洗いは病気の予防の基本です。外から帰ってきたら、必ず石鹸んで手を洗い、うがいをする習慣をつけておきましょう。

 

■ 今月のおすすめ

 

《精油・ティートリー》 

ティートリーは殺菌力や抗ウイルス力がとても高いことでよく知られています。それに加えテルピネン‐4-オールという成分は免疫力を上げ体を強くする効果があります。ディフューザーやスプレーなどで部屋に散布させると空気洗浄になりますし、安全性の高い精油なのでうがい薬として使うこともできます。子供さんにはハーブウォーターがより使いやすくおすすめです。


 

seiyu t.jpgのサムネール画像

精油
¥1,620(税込)
ハーブウォーター
¥2,370(税込)

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