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河崎医院たより「あけび」2015年1月 70号 特集『手湿疹・皮膚の乾燥対策』

乙未(きのとひつじ)H27年の幕明けです。乙・未は物事が屈曲して、多少見透しが悪いことを現します。経済の明るい傾向は一段落する年なのでしょうか。皆様にとって良い
1年でありますことをお祈りしております。今回の特集は、冬場悪化する「手湿疹」です。

 

■ 手湿疹

女性に多い手湿疹

手の皮膚表面には皮脂膜という保護膜がありますが、水仕事やパソコンや紙を触るなどの繰り返す刺激により皮脂が過剰に取れてしまうことで起こってくる湿疹を手湿疹といいます。別名主婦湿疹ともいわれ、主婦、飲食店員、美容師、作業員など手を使う、特に皮膚が薄い女性に出来やすい傾向があります。元来手の皮膚は他の部位より厚い角質層を持っていますが、毛穴が少なく皮脂は少い所ですから、一度乾燥すると皮脂がなかなか回復せず、刺激を受けやすい状態になって、様々な形状の湿疹が見られるようになってきます。
手荒れの初期には、主に利き手の親指、人差し指、中指などの指先から始まり、小水疱、びらん、カサカサ、皮膚の角化、ひび割れなどが起こります。徐々に悪化して慢性化してくると、皮膚がザラザラ、ジクジクとなり、強い痒みを伴うことになります。また長引くと皮膚が薄くなって指紋がなくなったり、爪が変形するなどの症状も現れることがあります。治療の基本は、水仕事の後にはこまめにハンドクリームやワセリンなどを塗布して、乾燥した手の油分や水分を補います。またゴムやビニール製の保護手袋を着用するなど、日常生活で皮膚への刺激を減らす工夫が大変重要です。

手湿疹の漢方治療

手湿疹は身体のごく一部ですが、日常の生活の中に慢性的な刺激材料があるため、皮膚科治療で治り難いケースもめずらしくありません。そんな時には漢方薬を試してください。

・冬になると手だけではなく、全身が乾燥して痒くなる方が沢山います。日本では密封性の高い家屋に住んで暖房をかけ、毎日入浴時に石鹸で体をこするなど皮膚が乾燥しやすい環境にあります。特に水仕事が多い女性達の手湿疹は、乾燥やひび割れた病変が中心です。そんな時には温経湯(ウンケイトウ)や桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)が効果的です。同時に身体全体が潤ってきますし、元来婦人薬ですから、月経にまつわる症状や冷え症なども改善します。これらの漢方薬は秋から春先までの長いスパンで飲んで下さい。

・手が熱く感じて相当痒みが強いタイプには温清飲(ウンセイイン)やその加減法である荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)、柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)、また三物黄芩湯(サンモツオウゴントウ)で改善しやすくなります。ジュクジュクした浸出液が出ているような場合には、夜にステロイド外用剤の上に亜鉛華軟膏を重ね塗りして、手袋着用で寝て下さい。また紫雲膏や太乙膏(タイツコウ)といった漢方軟膏も効果があります。

・月経や不摂生な生活で悪化傾向のある手湿疹には加味逍遙散(カミショウヨウサン)や柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)が効果的です。たかが手の湿疹といっても自律神経の影響はあなどれません。規則正しい生活を心がけて下さい。

 

■ 皮膚の乾燥対策

カサカサ、かゆみ、ひび割れなど冬になると乾燥による肌のトラブルで悩む方は多いでしょう。今回は冬の皮膚の乾燥対策情報を紹介したいと思います。

冬は要注意!

冬は気温や湿度が低下に伴い汗をかかなくても皮膚の水分はどんどん蒸発しています。暖房やお風呂も皮膚の水分を奪っていきます。寒いと体温を保つ為、手足や皮膚表面への血行も悪くなります。皮脂の分泌量も下がり、皮膚は栄養不足の状態になります。寒い冬は皮膚の乾燥にもっとも気をつけないといけない時期なのです。

乾燥した肌の状態

表皮の一番したでつくられる細胞が皮膚表面に上がってきて剥がれていくターンオーバーを繰り返しています。乾燥により一番上の角質がどんどん剥がれ落ちてしまいます。するとバリア機能が保てなくなり、異物などが皮膚の奥まで侵入し外部の影響をうけます。皮膚深部ではどんどん新しい細胞を作ろうとしますが代謝が悪いので不完全な細胞になり、状態の悪いままのターンオーバーを繰り返すので、皮膚の回復が悪く、冬中、乾燥に悩まされることになります。このような場合、保湿などで皮膚のバリア機能を修復するだけではなく、中からのケアも必要になってきます。

間違えてない?生活スタイル

・お風呂・・・熱いお風呂は皮脂を取ってしまうので乾燥がひどい方はぬるめのお湯につかるようにしましょう。体を洗う時はごしごし擦らず、なでるくらいで十分。石鹸は皮脂を取ってしまうので、できるだけ使わないようにします。使う時は弱酸性の固形石鹸を。ボディーソープはおすすめできません。そして要注意はシャンプーです。アミノ酸配合のものなど頭皮や皮膚にやさしいものを選びましょう。
・暖房・・・暖房は空気を乾燥させます。電気カーペットや電気毛布も注意です。加湿器を使いましょう。代用として濡れたタオルを干しておくだけでも違います。湯たんぽは空気を乾燥させないので活用してみてください。
・下着・・・一番皮膚に触れるものです。ナイロンや化学繊維で痒みのある方は木綿やシルク素材をおすすめします。しめつけのないものを選びましょう。
・食事・・・アルコールや味の濃いもの、香辛料などは控えめに。バランスのとれた食事をこころがけましょう。積極的にビタミンA・Eを取るようにしましょう。

ポイントごとのスキンケア

・手・・・湯を使って家事をする時は必ずゴム手袋をしましょう。手はできるだけ濡らさないように、手洗い後など水分がついたときはきれいにふきとりこまめに保湿しましょう。あかぎれ、手湿疹等症状がひどい時は医院を受診しましょう。
・かかと・・・かかとのひび割れは寝る前にクリームを塗りこみます。靴下を履くことで浸透が高まります。
・すね・・・カサカサしてきたら要注意です。粉ふきの状態の次は亀裂が入ることがあります。見つけたらクリームなどで保湿しましょう。
・顔・・・女性の方は洗顔やメイク落としの時に水分油分を失いがちです。石鹸の泡をしっかり立てる泡洗顔がおすすめです。洗顔後ははすぐに保湿するようにしましょう。

 

■ 今月のおすすめ 

イッチノンACクリーム

バリアー機能の低下した、ドライスキンの改善を応援するクリームが誕生しました。微生物発酵法のセラミドとγリノレン酸を配合し乾燥から肌を守り、表皮の環境を整えながら、表皮のたてなおしをサポートするクリームです。「さらっと感」と「しっとり感」にも配慮されたクリームです。

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¥3.990(税込)

1月 24日(土)  診察 13時30分まで (担当:日笠)