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河崎医院たより「あけび」2014年3月 60号 特集『睡眠障害がもたらす身体へのリスク/上手な睡眠』

梅、桃、桜と様々な香りがする早春の3月です。卒業や転勤などのお別れの季節でもありますね。冬季ソチオリンピックで睡眠不足になったという方もおられると思いますが、今回は『睡眠障害がもたらす身体へのリスク』を特集します。。

■ 睡眠障害がもたらす身体へのリスク

「春眠暁を覚えず」ということわざでは、春は本来良い睡眠が取れる時期のはずですが、近年、5人に1人が不眠といわれる位に、季節に関係なく不眠症が増加しています。特に中高年ではその率は更に高くなり、本来持っている様々な持病を悪化させる因子になっていることが明らかになってきました。日々の睡眠と向き合って一緒に勉強しましょう。

高血圧症

睡眠障害が高血圧症に与える影響は大変大きく、入眠障害や中途覚醒があると約2倍程度も高血圧症の発病リスクは増えるという研究がありますし、短い睡眠時間も高血圧症を発症させる因子となります。また眠れていても浅い、夢見が悪いなど睡眠の質が悪くても高血圧症発症の原因となります。高血圧症は生活習慣病の代表ですから、冠動脈疾患や脳血管障害、腎臓障害などにも繋がっていくことになり、決してあなどることはできません。このように若い頃からの睡眠の質や長さが、将来の血圧上昇のリスクになることを考えると、日々の生活習慣を考え直してみる必要があります。

肥満症

米国スタンフォード大学での研究では、睡眠時間が6~7時間の人が最も肥満度が低く、それより短くても長くても肥満度が高まることがわかりました。この調査では睡眠不足では食欲を増進させるグレリンが多く分泌され、食欲を抑えるレプチンの分泌が少なくなっていることが報告されています。このようにして肥満になるとこれが睡眠時無呼吸症候群の原因となり、ますます睡眠の質を低下させるという悪循環に陥ります。肥満は多くの生活習慣病を悪化させる現代病ですから、良好な睡眠をよく考えましょう。

糖尿病

不眠によってストレスホルモンであるコルチゾールや成長ホルモン、神経を興奮させるノルアドレナリンが多く分泌されます。これらの物質は血糖値を上げるように働く為、糖尿病の発症や悪化につながります。実際に健康な若い人を対象にしたアメリカの調査でも睡眠時間を4時間に制限すると、それだけでも血糖値が上がるという結果が出ています。

子供の心身症

最近子供の睡眠障害が問題になっています。この10年位で午後10時以降に寝る幼児が半数にも達し、親の生活リズムが子供にも影響を与えている現状が判明しています。就学年齢になると益々寝不足となり、成長の遅れや食欲不振、注意や集中力の低下、眠気、易疲労感などを訴える頻度が増加しています。また子供は眠気をうまく意識することができずに、イライラ、多動、衝動行為などの形で現れることも少なくありません。それが不登校や閉じこもりなどにも直結してゆき、大きな社会問題にもなっています。

 

■ 上手な睡眠

睡眠時間や睡眠の満足感は個人差があるとは思いますが、疲れのとれ具合など目覚めのすっきり感など「よく寝たな~」と思うことで質の良い睡眠がとれたといえるのではないでしょうか。睡眠に不安のある方はアロマセラピーを試してみようと思われる方が多いと思います。精油の選び方や取り入れ方などを紹介したいと思います。アロマセラピーはお薬ではありません。症状を和らげる一つのツールとして考えてください。

睡眠障害の種類別、精油の選び方

・入眠障害・・・入眠を促す鎮静作用の強い精油や副交感神経を優位にさせる精油
【ラベンサラ、ラベンダーアングスティフォリア、スイートオレンジ】

・途中覚醒・・・不眠に対する不安を和らげたり、心身ともにリラックスできる精油
【プチグレン、ラベンダーアングスティフォリア、クラリセージ】

・他の疾患による不眠・・・その疾患の症状やそれに対する不安を和らげる精油
痛みによるもの・・・鎮痛作用や消炎作用・鎮静作用  【ラベンダーアングスティフォリア】
更年期障害によるもの・・・鎮静作用、女性ホルモン用作用  【クラリセージ、ゼラニウム】
呼吸器系の疾患によるもの・・・鎮静効果・消炎作用・去痰作用  【ユーカリラディアタ】

アロマセラピーの取り入れ方

・芳香浴・・・寝る30分前にディフューザーなどでお部屋に香りを拡散させ、すこし部屋暗くしてゆっくりした時間の中で香りを体に取り入れます。

・吸入法・・・キッチンペーパーやハンカチに精油をおとして枕元に置いて寝ます。


・入浴法・・・お風呂に入れる方法です。体も温もり、皮膚や呼吸器から精油成分を取り入れることができます。

よりよい睡眠を

・寝る2時間前には食事を済ませる。体は寝ているのに胃腸が働いてるということは体へ負担がかかります。朝の胃もたれの原因になります。


・寝る一時間前に入浴はすませる。ぬるめのお湯で体をしっかり温めることがおすすめ。
・寝る前はテレビやPC、携帯などを見ない。テレビやゲームは脳を活性化させ、強い光はメラトニンの分泌を抑え、より目が冴えてしまします。寝る前は部屋を暗くしていつでも眠れる状態にしておきましょう。


・早寝を心がける。睡眠のゴールデンタイムは10~2時の間。睡眠のホルモンと言われているメラトニンの分泌が増えるこの時間帯に眠ることで質の良い睡眠がとれるでしょう。また、成長ホルモンの分泌もピークになるのでこの時間ぐっすり眠るとお肌も体も元気になることが期待できます。


・昼間はしっかり体を動かす。運動などで体温が上がると体温が下がるときに眠りに入りやすくなります。

 

 

 

■ 今月のおすすめ

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3月 8日(土)  診察 13時30分まで