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河崎医院たより「あけび」2014年10月 67号 特集『肥満がもたらす―メタボリックドミノ/自分の体を見直そう!』

実りの10月です。気候穏やかなシーズンですから、郊外で身体を動かして下さいね。今回から2回シリーズで、「肥満がもたらす―メタボリックドミノ」を特集します。

■ 肥満がもたらす―メタボリックドミノ

メタボリックドミノが倒れて行く先とは

メタボリック症候群とは、生活習慣病といわれる肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症などですが、これらはドミノ倒しに例えられます。 最初のドミノは過食、運動不足、ストレスなどの生活習慣の乱れから始まり、多くの人はそれによって体重が増加します。過食習慣は胃を大きくし、さらに過食する悪循環に陥ります。こうして肥満になると運動が億劫になり筋肉が減少します。そうなると新陳代謝も減り、食事量は同じでも脂肪は溜まりやすくなります。 また肥満は血糖を下げる役目をするインスリンの働きを低下させ「インスリン抵抗性」という状態を作り、高血糖になっていきます。 インスリン抵抗性というドミノが倒れると、次のドミノである、高血圧、脂質異常症、脂肪肝といった生活習慣病が次々と完成してくるのです。その後これらのドミノも倒れると、いつの間にか腎不全、脳卒中、心不全、認知症という最終段階ドミノまで到達することになります。これら一連の疾患はまさに繋がっており、ドミノ倒しのようなので、メタボリックドミノと呼ばれるようになりました。

メタボリックドミノの最初は内臓型肥満

このようにメタボリックドミノがどんどん倒れ、様々な病気を発症する人がいる一方、ドミノを倒さずに元気に長生きする人もいます。その別れ目になるのが内臓脂肪の有無です。肥満には脂肪が皮下に溜まる「皮下脂肪型肥満」と内臓周囲に溜まる「内臓脂肪型肥満」があります。後者の肥満は脂肪肝を作り、メタボリックドミノに拍車をかけます。特に心配なのは若い頃に比べて体重が10kg以上増加し、ウエストサイズが増大したような中年男性です。女性は女性ホルモンの影響もあって皮下脂肪型が多いためドミノは倒れにくくなります。ただ閉経後は男性と同じリスクを持つことになるので、注意が必要です。
メタボリックドミノが倒れるのを防ぐためには、最初の内臓脂肪型肥満というドミノを倒さないようにすることが何より大切です。日常の何気ない過食や運動不足が出発点であることを意識しましょう。また既に高血圧、糖尿病、脂質異常症などが発症している場合には、自覚症状がなくても既にドミノは倒れていますので、しっかりと治療を続行することが大切です。治療開始が遅れるとその後にドミノは倒れ続けていくことを胆に銘じなければなりません。生活習慣病は体質など遺伝的な影響も受けますが、生活習慣を改善する努力をすることでドミノは倒れにくくなることが判明しています。2007年5月の厚生労働省の発表では、日本人メタボリック症候群の患者さんは予備軍を含め1,940万人と推定され、中年男女の3人に1人の問題にまで発展しており、他人事では決してありません。

 

■ 自分の体を見直そう!

メタボリックシンドロームのとはどのようなものか、自分の体が今どのような状態にあるのかをみてみましょう。

メタボリックシンドロームの診断基準

①腹囲(おへそまわり)  男性 85cm以上  女性 90cm以上

 ②中性脂肪 150㎎/dl 以上   HDLコレステロール 40㎎/dl 未満 のいずれかまたは両方
 ③収縮期血圧 130㎜Hg 以上  拡張期血圧 85mmHg以上 のいずれかまたは両方
 ④空腹時血糖値110㎎/dl以上

①腹囲が基準値以上で②~④のうち、2項目以上該当するとメタボリックシンドロームと診断されます。
ご自分の健康診断の結果表などと照らし合わせてみてください。毎年健康診断をうけられている方は毎年の変化もチェックしてみてください。

内蔵型肥満の特徴

メタボエリックシンドロームは内蔵型肥満から始まります。内臓脂肪を多く蓄えるためお腹だけがポッコリでたリンゴ型と言われる肥満。男性に多く、痩せ型のひとの場合、外見にわかりにくいこともよくあります。脂肪は体にエネルギーを貯蓄するために必要なのですが、過剰に貯蓄になると体に影響を及ぼします。内臓脂肪は長期間貯蓄される皮下脂肪と異なり、必要に応じてエネルギーの貯蓄や燃焼にすばやく対応できるのが特徴です。つまり、内臓脂肪は体に付きやすいのですが、運動や食生活の改善など努力をすれば減少しやすい脂肪でもあるのです。

適正体重とBMI

メタボ予防は肥満にならないように気を付けること。ご自分の適性体重やBMI(肥満度)を知ることで自身の健康管理に役立ててください。

・標準体重=身長(m) X 身長(m) × 22
・BMI=体重(㎏)÷ { 身長(m)× 身長(m)}

標準体重=BMI18.5~22 統計上、BMIは22が
最も病気になりにくいといわれています。

ストップ!生活習慣病。

食べ過ぎや飲みすぎ、運動不足、ストレスをため込むなど日々の生活の乱れが血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を引き起こします。予防は運動、食事、禁煙など日々の生活をもう一度見直してみましょう。10分の体操やおやつや夜食を止める、禁煙など少しの努力で変わることはたくさんあります。(当院では禁煙外来も行っています。)

 

■ 今月のおすすめ 

リハビリ室

当院のリハビリ室には自転車こぎ運動ができるエルゴサイザーや乗っているだけで脂肪燃焼効果があるといわれているシェイパーなどがあります。また、体脂肪だけでなく、筋肉量や骨量、体内年齢が測定できる体組成計でご自身の状態をチェックすることができます。ぜひ、リハビリ室をご活用ください。

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エルゴサイザー

10月は診察時間の変更はありません。