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河崎医院たより「あけび」2013年9月 54号 特集『痤瘡/夏肌のお手入れ』

早秋の9月ですが、まだまだ暑さが持続しています。しかし日照時間も短くなり、朝夕に秋の気配を感じますね。今回のあけびは「痤瘡」です。若い頃はニキビ、ある程度の大人では吹き出物とか大人ニキビといわれる日常的な疾患です。一緒に勉強しましょう。

■ 痤瘡

ニキビは若さのシンボルですが...。

ニキビは「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚疾患で、第二成長期から20歳くらいまでの若者に多くみられます。思春期になると女性でも男性ホルモンの分泌が起こり、ストレスや食生活の乱れなども相まって毛穴の皮脂腺からの分泌量が増えて、毛穴が詰まってきます。毛穴に皮脂がたまると顔面などにポツンと小さな盛り上がりができますが、これを面皰(めんぽう)といい、白ニキビとか黒ニキビと呼ばれています。面皰の中でアクネ菌が増殖して炎症を起こすと赤く腫れたニキビになります。重症になると膿を持ったり、治った後にも皮膚にクレーターのような瘢痕を残すこともあります。<br />患者さんは赤や膿のたまる炎症性のニキビが目立つようになって医療機関を受診することが多いのですが、この段階になると既に微細な面皰は相当数できているものです。そこにアクネ菌が繁殖するとどんどんニキビが増えてきます。そのため抗生物質で治療せざるを得ないことも多いですが、長期間使える訳ではないので治りきることができず、患者さんの悩みは深くなります。

痤瘡の漢方治療

痤瘡の治療は抗生物質以外に、レチノイドという外用剤があり、悪化する前に改善に持っていく治療が最近主流になりつつありますが、西洋医学的な治療だけで改善しない痤瘡もまだまだ多いものです。またその原因も個人差が多くて千差万別です。漢方治療は患者さんの体質を細かく診ながら治療していきますので、高い効果を上げることができ、思春期だけでなく、大人ニキビにも効果的ですのでご紹介したいと思います。<br />(1)風熱型<br />痤瘡に赤みや熱を持ち、痛みや痒みが伴うこともあるタイプ。食欲旺盛な人や若者に多いのが特徴で、あっという間に大きくなったりします。こんな時に使う漢方は清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)、荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)などです。<br />(2)ストレス型<br />日常生活の不摂生や精神的な疲れなどによって悪化傾向があるタイプで、痤瘡の大きさや悪化する過程も様々で、先端に膿を持つケースが目立ちます。大柴胡湯(ダイサイコトウ)、竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)などが効果的です。<br />(3)瘀血型(おけつ型)<br />女性に多く月経前後に増悪傾向があります。赤や黒のニキビになりやすく、痤瘡が治った後に色素沈着を残すことがあり、血の流れが停滞する血瘀が何らかの原因になっています。桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)、加味逍遙散(カミショウヨウサン)などで著効することも多いものです。排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)や桔梗石膏(キキョウセッコウ)などの排膿薬と併用すると効果がアップします。

 

■ 夏肌のお手入れ

今年の夏は非常に熱い夏でした。紫外線もたくさんあびてしまった方も多いでしょう。これから乾燥の秋冬に向けて夏のダメージを受けた肌をケアしてあげましょう。美しい肌を保つためのポイント保湿。強力なアイテムを紹介します。

肌へのダメージ

紫外線によるシミやしわ、たるみなどの肌へのダメージを『光老化』といいます。紫外線を浴びると細胞を守るため、体内ではメラニン色素を作られます。メラニン色素はターンオーバーにより、どんどんはがれて排出されていきます。しかし長時間、紫外線に浴び続けると肌細胞が壊れ、メラニン色素を作り続けたり、排出されず蓄積され「シミ」になります。また、肌の奥にある真皮ではコラーゲン繊維が交差しピンと張った状態で弾力を持っています。ところが紫外線に当たることにより、コラーゲン繊維が切れたり、この繊維を分解する酵素が活性化され、「しわ」や「たるみ」の原因になるのです。夏は紫外線によるダメージだけではありません。大量にかく汗や日焼け止めがきちんと落せていなかったり、皮膚表面に汚れが溜まりがち。また、クーラーのきいた部屋にいると夏でも肌は乾燥しているのです。冷房により血行が悪くなり、夏バテなども重なり皮膚の新陳代謝が悪くなりクスミが生じてきたりします。

保湿

日焼け止めクリームや帽子や服などで紫外線から肌を守ることはもちろんです。そして、しっかり保湿することです。水分が十分保てていると紫外線からのダメージも受けにくいのです。紫外線をうけた後もたっぷりの化粧水やクリームなどで保湿してあげましょう。

 

☆おすすめ  クレイ洗顔☆

クレイとは、マグネシウムやナトリウム、鉄分などミネラルを豊富に含む粉末粘土の総称です。クレイは強力な吸収、吸着力があり、肌の余分な皮脂や老廃物を取り除きます。そして、自らの持つミネラル分を肌に補給し、保湿や代謝を高めます。使い方は簡単で、クレイ(粉末)を水に溶いて泥状にして洗顔するだけ。少し時間をおいてパックにすることもできます。ニキビ予防の洗顔料としてもよく使われています。

 

☆今、注目 ユズシードオイル☆

高知大学と馬路村の共同研究で美白効果があると話題になっているオイルです。ユズの種子からとれるこのオイルはメラニンの生成を抑制する効果が確認されたそうです。オイルは皮膚表を薄く覆い外部からの刺激から守り、保湿力を保ち、バリア機能を高めます。主成分であるオレイン酸やリノール酸は皮膚刺激も少なく抗炎症作用もあるのでニキビ肌にも使用できます。アトピー性皮膚炎の痒みにも効果が期待されています。気になる部分に局所的にぬったり、薄めて顔全体をマッサージしながら使うと美白、保湿に加え血行も促進され、くすみ改善にもなります。

 

■ 今月のおすすめ 

クレイ(カオリン) ・ ユズシードオイル

肌の美白と保湿に効果的な二つのアイテムは当院で購入いただけます。使い方も簡単で、おススメです。

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カオリン
50g ¥400

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ユズシードオイル
30ml ¥2730

9月は診察時間の変更はありません。