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河崎医院たより「あけび」2013年7月 52号 特集『多汗症/よい汗わるい汗』

盛夏の7月です。1年で最も日が長く暑いけれど開放的なシーズンですね。今回のあけびは夏の暑さで悩ましい「多汗症」を取り上げます。

■ 多汗症

多汗症は若者に多い

多汗症とは体温調節の範囲を超えて発汗が異常に亢進する状態で、欧米人に比して日本人の有病率が2倍以上ある疾病です。「全身性多汗症」と、手のひらや足底、腋下などの身体の一部に症状が出る「局所性多汗症」があります。特に若者をピークとして、10~50歳代という社会的活動が活発な世代に多く、学業や仕事に支障をきたすことも少なくない上、世間的に汗を見苦しいと思う風潮もあいまって、悩みは深いと言えます。しかも多汗症は専門とする医療機関が少ない上に、薬で簡単に治療できるものではないので、病院への受診率は低いといわれています。正しい知識を勉強しましょう。

多汗症の診断基準

・発症年齢が25歳以下であること。 
・両側対称性であること。 
・睡眠中は発汗が止まっていること。 
・週1回以上の発汗のエピソードがあること。
・家族歴があること。           
・日常生活に支障をきたすほどの発汗であること。

多汗症の治療法と養生法

多汗症の治療法には「塩化アルミニウム溶液の塗布」、「イオンフォトレーシス療法」、「ボツリヌス療法」、「胸部交感神経節切除術」などがありますが、一長一短があるようです。
漢方でも多汗症を治療することができますので、養生法も含めてご紹介しましょう。

・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
色白の肥満傾向のある人に効果的な漢方薬です。水分代謝を改善しながら、気の流れを調整して、汗が過剰に漏れることを防ぎます。長い期間の服用がお勧めで、元気もだんだんに補われます。

・猪苓湯(ちょれいとう)
多汗症は当然夏場の気温が高い頃により悪化し、発汗量が顕著になると尿量が減少する傾向になります。こんな時に水分を尿の方向へ引っ張りながら、制汗してくれるのが猪苓湯です。同時に過剰発汗で減った体液を補う働きもあります。

・柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
多汗症は自律神経の緊張でより悪化しやすことが知られています。試験や面接時にじっとり汗ばむことは誰にでもあることですが、ボタボタと汗が滴り落ちては焦ってしまいます。柴胡清肝湯は体の熱を取りながら、気持ちを落ち着かせる作用があり、緊張する場面が多い若者の多汗症に向いています。

・香辛料やアルコール、肉類などは発汗を一層促すので、控え目にしましょう。
・発汗で失った水分や塩分は適度に補給することが大切です。
・適度な運動で健康的な汗を流すと平時の発汗量も減少します。
・冷却グッズや吸水性、速乾性の高い衣類を利用して不快感を解消しましょう。
・入浴やシャワーで汗や皮脂、ほこりなどを洗い流して汗腺を清潔に保ちましょう。

 

■ よい汗わるい汗

多汗症でなくとも夏場はよく汗をかきます。汗をかくことは体温を調整する大切な役割もあるのです。しかし、べたつく汗や汗の匂いは気になる方は多いのではないでしょうか。汗のにおいの原因はどこにあるのでしょう。今回は『汗』について調べてみました。

汗の発生

私たちの体にはエクリン腺とアポクリン腺という2種類の汗腺があります。エクリン腺は体全体に分布しており、体温を下げるために汗を出します。ここから出る汗はサラサラしていて臭いもほとんどありません。アポクリン腺はわきの下など体の一部にだけある汗腺でタンパク質や脂肪酸などを含むすこし粘り気のある汗がでます。

においの原因

皮膚表面には常在菌が存在します。本来、「汗のにおい」はこの菌が増殖する為に汗の成分を分解するときに発生する分解臭です。また、皮脂やアポクリン腺とエクリン腺から出た汗が混ざり合うことで独特の臭いを発することもあります。皮膚は弱酸性で菌の増殖を抑えていますが、ミネラルを含む汗は皮膚をアルカリ性にしてしまう為、汗をかくと常在菌の繁殖がしやすくなりにおいが強くなります。

よい汗・わるい汗

エクリン腺から分泌される汗は99%水分でにおいのない汗でさらさらした「よい汗」です。しかし、現代のように汗をかかない生活をしていたり、汗腺の働きが衰えたりすると必要なミネラル分などが血中に戻らず、それらが混ざったネバネバした蒸発しにくい「わるい汗」がでます。このミネラル分を体外に出してしまう「わるい汗」は熱中症の原因にもなるのです。

良い汗をかくために

・1日30分程度のジョギングやウォーキングで汗をかく練習をする。

・汗腺トレーニング
 ①43度くらいの熱めのお湯に膝から下の足や、肘から下の腕を10~15分つける。
 ②じわっと汗がでてきたら、35度くらいのぬるめのお湯に全身ゆっくりつかる。
 ③お風呂から出たら、自然に乾かす。

汗腺トレーニングは①は交感神経を優位にし汗腺を刺激するのでこれだけでも効果があります。
汗をかいた後はミネラル分の含んだ水分補給を忘れないようにしましょう。

 

■ 今月のおすすめ 

フィッツ デオロールオン

この夏、フィッツから発売の新商品です。汗の臭いを長時間防ぎ、さらっとした気持ちのよい肌を保ちます。ロールオンタイプなので手を汚さず、首やわきの下などに簡単に塗ることができます。アロエのさっぱりした香りがさわやかな気分にさせてくれます。汗の臭いが気になる方は是非お試しください。

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¥2,100

7月27日(土) 診察時間 13時30分まで