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河崎医院たより「あけび」2011年12月 33号 特集『前立腺肥大症/生姜パワー』

2011年の最終12月となりました。今年は東日本大震災や福島原発問題など、悲しい大惨事が重なった年でしたが、年末は行事も多い時期ですので、楽しくお過ごし下さい。今回は男性の尿トラブルの代表である『前立腺肥大症』をお届けします。

■ 前立腺肥大症

中高年男性に多発する前立腺肥大

前立腺は膀胱の出口に近い場所に尿道を囲むようにしてあるクルミ大の器官で、排尿や射精をコントロールしています。この前立腺が加齢とともに大きく肥大して、尿道や膀胱を圧迫する病気が前立腺肥大症です。60歳では半数に症状が現れることから、男性の更年期とか、老化現象とも考えられます。その他肥満や性生活、男性ホルモンが発症に係っているという説もあります。また日常の不摂生とも関係し、過度の飲酒や水分接取過多、睡眠不足などで急激に悪化する場合もあります。

前立腺肥大症の症状

第1期(膀胱刺激期)には尿回数が増加し、特に夜間に3回以上、尿が間に合わない感じ(尿意切迫)やトイレにたどり着く前に尿が漏れてしまう(切迫性尿失禁)、軽度の排尿困難、トイレに行ってもすぐに尿がでない(遷延性排尿)、尿をしている時間が長い(苒延性排尿)などがみられます。
第2期(残尿発生期)にはお腹に力を入れないと尿が出ない、残尿(50~100mL)、昼間の頻尿、尿閉が突然出現(お酒を飲んだあと、長時間座ったあと、極度に緊張したときに現れやすい)などがみられます。
第3期(慢性尿閉塞期)には膀胱の収縮力が低下し、排尿したり、尿意を催すことが低下する、尿がだらだらもれる(溢流性尿失禁)などがみられます。

前立腺肥大症の治療

前立腺肥大症状は前立腺の大きさとは必ずしも一致しません。小さくても症状が強い場合も、大きくても軽い場合もあります。症状の悪化が強い時には手術治療となりますが、薬物療法でかなりの範囲まで治療が可能になってきており、α1遮断薬を中心として用いることが一般的です。
漢方薬も頻尿や残尿、排尿困難などの症状によく用いられます。前立腺肥大症は高齢者が中心で、下半身に冷えや倦怠感を伴うことが多くあり、そのような場合には八味地黄丸(ハチミジオウガン)や牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)などが用いられます。また排尿困難な症状には猪苓湯(チョレイトウ)、真武湯(シンブトウ)が効果的です。
膀胱周囲は胴体の一番底の部分に位置しているため、瘀血とよばれる血流障害が悪化要因になっていることもあり、実際に陰部が重だるいなどの訴えもあります。こんな時には桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)や大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)などがよく効きます。
冷やさない、過度の飲酒をしない、適度な運動をするなどを心掛けて下さい。

 

■ 生姜パワー

寒い冬になってきました。ここ数年、体を温める食材として、生姜がとても注目されています。日本では、薬味として使われることが多いですね。英語の『ginger』には『元気』という意味があるのをご存じですか?生姜で体を温め元気に冬を乗り越えましょう。今回は生姜の効能を紹介します。

ジンゲロールとショウガオール

生姜で注目されるのは辛み成分のジンゲロールとショウガオールといわれる二つの成分です。生の生姜にはジンゲロールが含まれており、加熱することによってショウガオールに変化します。
ジンゲロールは強い殺菌作用が特徴で、この作用を期待して刺身やお寿司の横に添えられているのでしょう。また、免疫力を上げる効果があるので、風邪のひき始めは生姜のすりおろしたものを取ると予防になるでしょう。すぐに酸化して効果が激減するので皮をむいたらすぐに食べるようにしましょう。また、二日酔いやつわり、吐き気を抑える効果もあります。
ショウガオールは加熱による変化で、免疫力を上げる効果は減少します。しかし、血管の収縮性や血小板の粘着性を高めるプロスタグランジンという物質の働きを弱め、血管を拡張させ血液をサラサラにさせ、血行をよくします。体内に取り込まれると3~4時間くらいは体がぽかぽかしています。
発汗作用、消炎作用、胃液の分泌を促進させ、消化や吸収をよくする働きもあります。
☆POINT
風邪には生の生姜、体を温めるには加熱した生姜を取るようにしましょう。

生姜の漢方薬とアロマセラピー

・漢方薬・・・ショウガの根茎を用い、生のショウガを「生姜(ショウキョウ)」、蒸して乾燥したものを「乾姜(カンキョウ)」といわれます。発散作用、健胃作用、鎮吐作用があるとされています。
・アロマセラピー・・・ジンジャーとよばれ、スパイシーな香りと強壮作用が強いのが特徴です。消炎作用や殺菌作用、健胃作用もあります。芳香浴で風邪予防やマッサージで関節痛やリウマチの痛みを軽減します。

おすすめレシピ

免疫力を高めるジンゲロールは熱によってなくなってしまいます。体を温めるショウガオールの効果とダブルで得るために、『ぬるめの生姜湯』や紅茶にすりおろした生姜をいれる『しょうが紅茶』を作ってみてはいかがでしょう。

 

■ 今月のおすすめ

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年末年始のお休み
12月30日(金)~1月4日(水)