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河崎医院たより「あけび」2010年5月 14号 特集『機能性胃腸炎』

バラやチューリップなどの洋花が美しい5月です。今回は『機能性胃腸炎』を特集します。検査では異常はないのにどうも胃腸の調子がおかしいと感じている方々への朗報です。

■ 機能性胃腸炎

(1)機能性胃腸炎とは

胃の検査で大きな問題点がないのに、慢性的に胃部もたれや嘔気、痛みなどが続く症状は最近、機能性胃腸症(Functional Dyspepsia)とよばれるようになってきました。機能性胃腸症は、胃の食物を受け入れる貯留機能と消化して送り出す排出機能のバランスに問題がある機能不全が原因と考えられています。以前には不定愁訴でかたずけられていた症状ですが、ストレスなどが引き金になる多くの方が悩んでいる胃の病気として認定された訳です。
東洋医学では上部消化管を『脾胃』とよびます。食べ物を貯留して消化するのが『胃』、それを排出して吸収するの『脾』の働きとされています。胃もたれは脾胃機能の失調による代表的な症状ですので、機能性胃腸症の考え方と類似しています。ただ漢方の場合には個々の体質によって使う漢方薬は異なります。また年齢、歯の咀嚼、食べ物の種類や量、食事時間、ストレス、季節変化などにも影響を受けやすいので、ゆっくり腹八分目に食べることや、冷たい飲食物を控える、食事時間を一定にする、美食を控えるなどの食養生も一緒に考えることがとても大切です。タイプ別に漢方薬を考えてみましょう。

(2)タイプ別漢方治療

① 脾胃気虚型:元来消化能力が低い、または高齢で歯の咀嚼が悪くて十分に咀嚼できない場合などにみられます。食欲がない、胃部不快、疲れやすいなどの症状がある時には六君子湯(リックンシトウ)が効果的です。
② 食積型:過食、脂っこい飲食を続けることによっておこりやすいタイプです。心下が痞えるものには平胃散(ヘイイサン)、痞えと共に胸焼けを伴う場合に半夏瀉心湯(ハンゲシャッシントウ)が適応で、夜遅い時間に過食する現代人には多い傾向があります。
③ 気滞型:ストレスによって悪化し、イライラ感も伴い、胸脇部に張ったような痛みがでやすい場合には、四逆散(シギャクサン)、柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)が効果的です。
④ 脾胃陽虚型:冷え性体質や冷飲食の摂取過多、寒冷天候などによって脾胃が冷えて悪化するタイプ。心下の痛みや下痢を伴うものは人参湯(ニンジントウ)、嘔気があるものは呉茱萸湯(ゴシュユトウ)、ゲップや胸焼けを伴う場合には安中散(アンチュウサン)を飲むと、冷えや頭痛などの随伴症状も良くなります。

■ 胃腸を強くするツボ

機能性胃腸炎の症状を和らげる胃腸に関するツボを紹介します。
症状がなくても胃腸の強化や身体を強くするツボでもあります。
指で押したり、せんねん灸を置いたり自分でできる治療法で快適に過ごしましょう。

足三里

胃腸のツボで有名です。胃酸の分泌を促進します。また、消化の悪い時や食べすぎた時に刺激するとすっきりします。

豊隆

足三里と同じ胃経という経絡に属します。足三里の下でむこうずねのもっとも高いところ。胃酸の分泌促進や、胃の強化に効果的です。

内関

手首内側の指3本分上。胃もたれやつかえ、吐気のあるときに有効です。自律神経を整えるツボでもあるのでストレスでイライラしてるときや不安なときに。

中脘

みぞおちとおへそを結んだ線の中間。体の中心線上のツボ。胃の不快感を緩和します。軽く抑えるか温めるといいでしょう。

胃の六つ灸

胃の後ろにあたる背中にある特効穴です。 名前のとおりお灸をすると良いのですが、背面なので、カイロやゴルフボールをあてるなどの刺激もよいでしょう。

■ 今月のおすすめ 

《せんねん灸》

当院でも使用しているお灸です。もぐさの下に台座があり、直接肌に接触しないので、家庭でも利用していただけます。
せんねん灸独自の紙パルプの台座の通気穴から温熱とよもぎ成分がツボに浸透します。
火を使うのでやけどには十分注意して使用してください。

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150個入り
¥2200

5月は診察時間の変更はありません。
GWは2~5日休診。
6月5日(土)日笠休診。

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