聞診(ぶんしん):耳で患者を観察する方法
(1) 音声を聞く。
 音の強さ高さ、なめらかさ、かすれ具合、言語の乱れなどを診る。肺疾患や精神疾患では声に異常をきたしやすい。

(2) 臭いをかぐ。
 体、口、分泌物の臭いなどから病気を考える。口臭は胃熱がある時に起こりやすく、食べ過ぎると酸っぱいゲップがあがるなど。

(3) 呼吸をうかがう。
 呼吸の長さ、音、荒さ、咳、しゃっくりなどを診ながら、病気の強さや元気の状態などをみてゆく。

問診(もんしん):患者について診断に必要なことを問いながら診断する方法

 現在の病気のことはもちろん、それ以外にも以下の項目について詳細に問い、現在の症状と合わせて考える。
● 寒熱 ●汗の様子 ●頭痛の有無、強さ ●身体の痛み、重さ、痒さ ●大便の様子、色 ●小便の量、回数、色 ●飲食の様子 ●耳(聞こえるか、耳鳴りはどうか) ●口の渇き ●月経の周期、量、痛み

  切診(せっしん):手で患者に触れて診断する方法
(1) 脈を診る。(脈診)
 脈は気血を運行する道と考えていて、脈を診ることで元気かどうか、病邪の程度、病気の予後などを知ることができ、東洋医学の重要な診察方法の一つである。漢方では左右の撓骨動脈の拍動部位を末梢側から寸、関、尺の三部に分けて、内臓の気を診る。また脈は虚、実、浮、沈、数、遅などを診る。
<実脈、虚脈>
 力強く、反発力のある脈を実脈といい、正気の充実した状態でみられる。それに対して弱く、強く押さえるとつぶれてしまう脈を虚脈といい、虚症に多い。
<浮脈、沈脈>
 軽く指を置くとはっきり触れるが、強く押さえると消えていくような脈を浮脈といい、体表部の病気に見られる。また反対に強く押さえるとはっきり触れる脈を沈脈といって、病気が体の深部の内臓にあったり強い勢いの時にみられる。
<数脈、遅脈>
 90回/分以上の速い脈を数脈(さくみゃく)といって、体に熱気のある時に現われやすい。また遅脈(ちみゃく)は60回/分以下の遅い脈のことで、冷え性などで現れやすい。

(2) 腹部を押さえて診る。(腹診)
 病人の腹部を押さえて、緊張度や圧痛、冷たいか熱いか、潤燥等を診る方法。古代中国よりも日本において発展した診察法。症状のある腹部の場所で、どの臓腑に問題があるか等がわかる。